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魔術師
意志・手腕・外交
水星
【正位置】
激情 我が儘 不安定 高いプライド 神経質 餌 誘惑 演出 本質でない
【逆位置】
知性 平常心 洞察力 客観性 優しさ 自立心 理解力 繊細 清純 正当 手腕
【Origin:語源】
古フランス語←俗ラテン語:inttire (in- 中に +titio:燃え木=焚きつける→そそのかす)
【Related Words:関連語】
lure:餌
tempt:誘い
Major Arcana
誘い entice
誘惑する おびき寄せる 釣る 注目などを引く うまい話でそそのかして何かをさせる
差し出された魅力的な餌の本質を考えましょう。
誘惑は利己的でよこしまな心の姿の現れです。
私たちは人の心を掴むことに対して躍起になることが多々あり ます。
例えば恋愛で相手の気持ちを自分に向かせたい時や、仕事 や人間関係などの中で誰かの感心を自分に向けさせたい時などに、様々な手段やアイデアを駆使し、その人を自分の中に取り込もうと、誘いかけるために何かを演じるのです。
普段の自分の姿では表現することが少ない特殊な何か、妖艶さや可愛さ、惨めさや 悲惨さ、権威さや力強さ、賢さや馬鹿さ、無知さなどを演出するということです。
誘惑を通じて誰かの心を強く引きつけるためには、知性や理解力、洞察力、観察力などを持ち備えると同時に、相手に対して繊細でなければうまくいきません。
通常の場合「誘惑」は利己的で自己中心的、基本的に、その土台は欲望であり、相手を虜にして自分に力を与える、または、誰かの心を動かして、自分の元に繋ぎ止めておきたいという気持ちです。
その反面にあるのは、それが手に入らなければ無力に感じてしまったり、立場が弱くなったり、自分の精神的なバランスが悪くなるという弱い部分です。
子供が両親の心を感情的に揺すぶって気を引いたり、何かをしてもらったり、欲しい物を手に入れたりすることの延長線 で、これを「感情のコントロール」と言います。
肉体的にも地位的にも弱い立場の場合は、その弱さを利用して人の心を動かす努 力をしたりします。
何かしらの感情に働きかけ、感情的な誘惑で人の心を捕まえ、思い通りにすることが上手になってゆくと、多かれ少なかれ、誰かを意図的にコントロールしたいと思うようにな るものです。
どのように演じれば、どんな風に人が動くのか、どのように動かせるのかという、精神的な技術が発達していくので す。
その結果に、人々の心の欲望を満たしたり、罪悪感や安心感を 湧かせたりし、相手を思いどおりに動かせることに、快感や満足 感、安心感を得るようになります。
人の心を引きつけるために。自分は一体どのようなことを演じるのが得意なのか。客観的に考察してみましょう。
意図的であれ、無意識的であれ、普段の自分ではない何かを演じて人を誘う時に、自分の心の奥底にある「意図」または「真意」に近づいてみましょう。誘惑の奥底に広がっている 意図、欲望、渇望などを考えてみるのです。
相手から自分が手に 入れたいものが、一体なになのかを明確にしてみましょう。
相手の哀れみや同情でしょうか?
自分の心やエゴをくすぐって満足さ せてくれる、お世辞や賛美・賞賛でしょうか?
お金や名誉や地 位でしょうか?
純粋な愛の表現と何が違うのかを考えてみま しょう。
宇宙は「与えたものが戻ってくる」という因果応報の波動の法則で廻っています。
あなたの真意が利己的でなければ、宇 宙はあなたに同じものを返してくれるでしょう。